【検証】種子の発芽率が0%→約100%にUP!実生センナ・メリディオナリスの発芽率を上げる方法について解説!
センナメリディオナリスを実生する際に、「種子の一部を削ったり、切り込みを入れた方が発芽率が良い」というのを聞いたことはあると思います。
そこで、今回は種子の一部を傷つけることで本当に発芽率が上がるのか実験を行ってみました。
実験結果
結果としては、種子の一部に傷をつけた方が発芽します!
実験したグループは傷をつけてから1日しか経過していないにも関わらず44粒中22粒(50%)が発芽しました。(最終的には腐った種子が2つほどあり、その他の種子=44粒中42粒(95%)が発芽しました。)
その一方で、無処理の方は42粒中1粒も発芽しなかったということで、発芽率は0%でした。
これほどまでの差が出たのであれば、種子にの一部に傷をつけた方が発芽率が上がると言っても良いでしょう!
実験方法
事前情報
今回の実験に使用する種子は、下記の記事で実生記録を残しているセンナメリディオナリスになります。
また、その中から発芽処理を始めてから1週間が経過しても発芽の兆しがみれらなかった種子を厳選して使用しています。
センナメリディオナリスの実生状況について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
傷をつけなくても発芽した種子を取り除くことで、この実験が本当に効果的なのかを調べるのが目的です。
実験環境・管理場所
今回の実験環境としては、HYINDOOR製のサーモスタット付きヒーターマットを使用して、常時25度前後をキープできるように温度管理をしました。
湿度については容器内に濡れたキッチンペーパーを引いたところに種子を置いて蓋をしているので、100%近い湿度が保たれています。
置き場所としては室内の窓際で日が当たる場所で管理していました。
↑温度調節機能なし↑
↑温度調節機能あり↑
具体的なやり方
使用した道具
今回の実験に使用した道具は以下の通りです。
- キッチンペーパー
- 霧吹き
- 蓋ができる容器
- ヒーターマット(温度調節機能付き)
- 耐水性紙やすり(#800)
今回は種子を直接土に蒔くのではなく、濡れたキッチンペーパーの上で発根・発芽させてから土に埋め込むといった管理をしています。
具体的な手順
センナメリディオナリスの種子は一番外側に薄くて硬い外皮があり、この外皮が水の吸収を妨げています。
そのため、この外皮に傷をつけるだけで、そこからはぐんぐんと水を吸収し始めます。
管理人の場合は種子の先端をヤスリにくっつけ、そのまま手前に15cmほど種子を引っ張りました。この時の力の入れ具合としては、あまり力を入れずに種子がヤスリから離れないように抑える程度にします。
写真では分かりづらいので、イメージ図を用意してみました。左側はヤスリがけ前の状態(先端が尖っている)で、右側がヤスリがけ後になります。
分かりやすくするために、少し大袈裟に表現していますが、イメージとしてはこのような感じになります。
あまりに削りすぎてしまうと発芽しなくなってしまいます。そのため、一度に全ての種子をヤスリで削るのはリスクが高いのでオススメしません。
最初は数粒を少しだけヤスリで削ってみて、それでも発芽しなければさらに追加でもう少し削ってを繰り返してください。
センナメリディオナリスは大体20~25度で発芽すると言われていますので、その温度帯を保てる場所で管理します。
ここで種子が膨らんでいない場合はヤスリがけが足りない、もしくは種子が死んでいて吸水しないことが考えられます。
ヤスリがけしても種子が膨らまない場合には、諦めずに再度ヤスリがけをしてみましょう!
容器内の湿度が低くなってしまうと、せっかく出た根が枯れてしまうので、発根したタイミングですぐに土に植えるのをオススメします。
あまりに時間を置きすぎると根が伸びすぎてしまい、土に植えるのが非常に大変ですので、長時間放置するのはオススメしません。
ただ一つ注意点として、種子の殻はある程度までいくと人間の手で外すこともできますが、できる限り自力で殻を破るのを見守ってあげましょう。
あまり早くに殻を外してしまうと葉が緑色になりきらずに、子葉が黄色や黄緑の状態のまま大きくなることになります。
種子の殻はあまりに湿度が低いと殻が乾燥してしまい、殻が葉から外れづらくなってしまいます。
殻がついている状態の株は、なるべく湿度が高い環境で管理してあげましょう。
この後の管理方法や成長具合を知りたい方は、別記事の「センナメリディオナリスの実生栽培記録」のリンクを下記に掲載しておくので、そちらをご覧ください。