【検証】亀甲竜の塊根は埋める?埋めない?成長の違いを検証してみた

亀甲竜を実生する際に必ずといって良いほど「塊根を埋めた方が大きくなり、埋めない方が亀裂が成長する」というのが話題になります。

他にも、種子は土を被せた方が発芽率が良いとか、被せない方が良いというのもよく耳にします。

今回はこれらの噂が本当なのか、実際に100粒の種子を使って検証してみましたので、その結果をまとめさせていただきます。

検証結果

実験の結果、塊根は埋めた方が確かに大きい傾向にありました。

また、実験期間がまだ半年間と短い期間だったために大きな違いはありませんでしたが、塊根は埋めない方が早い時期から亀裂が入り始めました。

 

発芽率の違い

まずは発芽率についてですが、以下のような結果になりました。

MEMO
  • 覆土あり:50粒中39粒発芽(78%)
  • 覆土あり:50粒中40粒発芽(80%)

覆土(土を被せる)の有無による違いはたったの1粒だったことから、亀甲竜の種子は明るくても暗くても発芽率には影響がないことがわかりました。

 

塊根の大きさの違い

次に塊根の大きさですが、以下に表を作成しましたのでご覧ください。

最も大きい個体と最も小さい個体、それらを合算した平均値を調べてみました。

結果は縦(高さ)の平均値サイズでは覆土の有無でそれほど違いがありませんでしたが、横サイズでは覆土ありの方が0.2cmほど大きいという結果になりました。

覆土の有無による平均・最大・最低サイズの比較写真を下記に掲載しておきます。

 

亀裂の状態の違い

亀裂に関しては覆土ありグループに亀裂が入った個体が一つもなく、覆土なしグループが半年目にしてようやく亀裂が入り始めた個体が数個出てきたといった感じです。

大きな違いではありませんが、確実に覆土なしグループの方が亀裂が入る時期が早いように感じます。

 

実際に計測したデータ

実際に計測したデータをエクセルにまとめましたので、細かく詳しいところまで知りたい方は下記の画像をご覧ください。

 

その他に気づいた点

色の違い

「検証結果」の項目欄に貼った写真をご覧になるとわかりますが、塊根を埋めていないグループの方が明らかに黒や茶色の個体が多いように感じます。

大人の株の表面も茶色っぽいことから、おそらくは乾燥によるものなのではないかと推測しています。

 

形の違い

「塊根の大きさの違い」の項目で貼った写真の「縦の平均サイズ」を見てもらうと分かる通り、塊根を埋めていないグループの方が明らかに縦長に育っている傾向にありました。

おそらく種子を土の上において播種していたことで、根が土に潜るまでに塊根が浮いてしまい、縦長に成長してしまったのではないかと思われます。

 

まとめ

今回は覆土の有無による亀甲竜の成長の違いを検証してきましたが、今回実験した株たちの成長具合だけを見ると、非常に成長が遅い傾向にあると思います。

実際に検証しているわけではないため詳しくはわかりませんが、別で播種している株たち(覆土あり)は同じ半年という期間で平均1.5cmサイズほど(もしくはそれ以上)まで成長しているように感じます。

そこまでくると、覆土の有無による成長の違いはもっと大きなものになったのではないかと思われます。

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